Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

異次元のサウンドステージ:圧倒的な音数と立体感

先日、Fさん宅にお邪魔して、自分では絶対に出せないレベルのオーディオ再生を堪能してきました。ブログ仲間の紹介で初めてFさん宅を訪問したのが2018年、そして、今回で5度目の訪問です。

 

Fさんのメインのリスニングルームには4種類のスピーカーが配置されていますが、我が家より2回りは広い部屋ですので、配置の自由度が高いです。今まで、その4種類スピーカーを聴かせて頂いた時期は下記の通りです。

  • McIntosh XRT22S 2018年3月
  • JBL ホーンシステム(計12ユニットで構成) 2018年5月
  • JBL Ti10K 2019年5月
  • SONY SS-G9 2019年9月

 

前回の訪問までは、1日1セットのスピーカーでの再生でしたが、今回は前半の部ではJBL Ti10K後半の部ではMcIntosh XRT22Sを使い、Fさんお気に入りの音源を聴かせて頂きました。

 

美意識の高い音響空間

 

 

前半の部:JBL Ti10K

JBL Ti10K(1999年発売)はバスレフ⽅式ラウンドエンクロージャーを採⽤したスピーカーです。JBLですが製造はデンマークだそうです。デザインが洗練されてるのはそのせいかなと思った私は先入観に支配されているのかもしれません。このスピーカーの構成は4ウェイでクロスオーバー周波数 250Hz、1kHz、4kHzで、4ウェイのシステムを構築している私には参考になる情報です。そして、ユニットの構成と振動板の材料は、下記の通りです。

  • 低域:  20cmコーン型ウーファー 2個 ポリプロピレン
  • 中低域: 16.5cmコーン型ミッドローユニット ポリプロピレン
  • 中⾼域: 10cmドーム型ミッドハイ チタン
  • ⾼域:  2.5cmドーム型ツィーター チタン

 

Fさん宅のJBL Ti10Kは、Fさんの拘りでピアノフィニッシュでユニットの状態も新品同様です。とはいえ、20年前に開発されたスピーカーの音だろうと思っているあなたの期待を良い意味で裏切ってくれること間違いなしです。もちろん、好みはあると思いますが、現代の数百万クラスと互角に勝負ができそうです。エンクロージャーは縦長の箱型ではなく、傾斜のついたフロントバッフルと滑らかな曲線のサイドパネルで構成されていますので、曲線フェチの私には納得のデザインでもあります。

 

Fさん宅のJBL Ti10Kは幸せなスピーカーです。上記の写真のような素敵な音響空間が舞台なのですから。駆動系はマッキントッシュのプリとパワーアンプです。だからという訳ではありませんが、部屋の剛性の高さ、部屋の定在波の領域の吸音処理、Fさんの音作りの上手さがオーディオ再生を意識することなく音楽再生が味わえます。この音楽再生をオーディオ用語を用いて表現してもなんだか野暮に思えてきます。滅多にないことですが、オーディオ用語が私の脳から出てこないのです。私だってオーディオではなく音楽を聴くこともあるのですよ~

 

 

後半の部:McIntosh XRT22S

McIntosh XRT22Sは1986年発売の23個のツィーターアレイが特徴のスピーカーです。シングルユニットでは球波形ですが、ツィーターアレイでは半円筒波形となり、音伝達のエネルギー・ロスを抑え、繊細かつ立体感溢れる再生が可能、とカタログには謳ってあります。

 

 

 

点音源が命の方からは、2ウェイ以上はToo Manyと拒否反応をおこされ、23個のツィーターアレイなどとんでもないと言われそうですが、音場感と鮮度感が命の私にはMcIntosh XRT22Sの音楽再生はとても自然に聴こえました。評論家の菅野沖彦氏が愛用されていたのは型番違いのXRT20ですが、JBLと両立されていたのが理解できます。

 

McIntosh XRT22Sはニアフィールドの環境で聴くスピーカーとは対極に位置されるスピーカーです。従って、このスピーカーを気持ち良くならせてあげるには、それ相応の舞台を用意してあげる必要があります。その条件を整えてあげれば、劇場版スクリーンに映し出される超精細な映像を観ながら、音楽を聴いているような感覚が味わえます。Fさんは上流には国産の機器を大切に使われています。それらの機器も紹介したいのですが、それらの良さが評判になると、中古市場に影響を及ぼし、Fさんのご迷惑になりそうなので私の秘密にしておきます。

 

部屋という物理的な壁を超えた広大なサウンドステージ、高解像度から得られる音数の多さと立体感のある音楽再生には圧倒されました。ルームアコースティック、スピーカー、電子機器、使いこなし等の要素が高い次元で具現化されると、このような異次元の音楽再生ができるのですね。そして、Fさんが選曲された楽曲は正しく私のストライクゾーンで、演奏良し、録音良しでした。このようなオーディオ再生を超えたレベルの音楽再生で聴くと、健康寿命がもう10歳くらい伸びそうと思いながら帰途に就きました。

 

出不精の私ですが、春と言ったらキャンディーズです。ちょっと怪しい歌詞の部分もありますが、気にしないでください😍

 

家にいてばかりいたって 幸せは来ないから
重いコート脱いで 出かけませんか
もうすぐ春ですね
オフ会に出かけませんか