今年は新たなオーディオ愛好家との交流もあり、充実した一年でした。アレイ、ホーン、コンデンサ、セラミック振動板、石材エンクロージャー等、特徴のあるスピーカーシステムで、魅力ある音楽を聴かせて頂きました。「音は人なり」と言われますが、「スピーカーシステムは人なり」と感じた年でした。
3月には、Oguさんを通じて交流が始まったF様宅で、ツィーターアレイが特徴のMcIntosh XRT22Sの音数の多さと広大なサウンドステージに驚きました。高解像度から得られる音数の多さと立体感のある音楽再生に、私の脳がパニックを起こしそうでした。リスニングルームは地下にありますが、天井から自然光が入ってきますので、とても居心地の良い空間です。
McIntosh XRT22S
5月には、再びOguさんと一緒に上記のF様宅を訪問して、McIntosh XRT22Sの対面に配置してあるJBLのユニット類で組んだスピーカーシステムを聴かせて頂きました。このシステムは、ダブルウーファー、ダブルドライバー、ダブルツィーターの計12個のユニットで構成されています。大音量は時々”爆音”と表現されますが、F様宅の大音量は12個のユニットのお蔭でしょうか、”爆音”という言葉を使うのには違和感があります。大音量にもかかわらず、歪みを感じさせることなく100dBを超える音量で音楽を体で浴びることができます。もちろん、これはしっかりした造りの部屋があってこそですね。脳で聴く音楽も理性的で良いのですが、このように体で浴びる音楽も、人間の本能に訴えてくるものがあります。
JBL 12気筒スピーカーシステム
同じく5月には、オープンハウスのイベンドで我が家から車で5分の所にお住まいのお宅で、QuadのESL 2905を聴かせて頂きました。久しぶりにコンデンサー型のスピーカーで音楽を聴き、我が家の音とは求めるものは違いますが、感激しました。とても雰囲気の良いお部屋で、このような粋なシステムで古楽器の演奏などを聴きながら毎日を過ごすと、ストレスフリーで長生きできそうです。妻がここで聴かせて頂いたハリー・ベラフォンテの Danny Boy に感激していました。
Quad ESL 2905
6月には、ゴンザエモンさんのお誘いで京都のまつさん宅を訪問しました。京都のまつさんはScan-Speaks, Focal, Fostex, Accuton 等のスピーカーユニットを購入して自宅で試聴した上で、現在は下記の様なAccutonのユニットを使った3ウェイのスピーカーシステムを組まれています。選び抜かれた優秀なユニットを振動しないエンクロージャーに組み込み、デジタルチャンネルデバイダーと音響計測を駆使してシステムをまとめると、このような音にたどり着けるのですね。原音再生等と野暮なことは言いませんが、Accutonのユニットの音色が好きな私にとっては「何も足さない、何も引かない」音楽再生と感じました。
ストーン・スピーカー STS-Limited
7月には、オンケンの4ウェイのスピーカーシステムをお使いのDCアンプmaniaさん宅にお邪魔してきました。DCアンプmaniaさんが生録された2トラ38の再生で、ドラムスとベース(アンプなし)の音の立ち上がりの速さが印象に残りました。明瞭で芯のあるダイナミックな低音も心地良かったです。
オンケン 4ウェイ・スピーカーシステム
JBL・Altec混成 3ウェイ・スピーカーシステム
11月には、隣町で開催されたアートのイベントでリスニングルームを開放されたW様宅を、妻と一緒に訪問しました。JBL、タンノイ、アヴァロンの3種類のスピーカーをマラソツ7、9、 McIntosh C22、 75、275、 2500、2600等、名器と呼ばれる機器で鳴らされています。結構な音量での再生でしたが、部屋の容積が大きいですので、心地良く音を浴びることができます。妻は指先まで振動を感じたのは初めてと言っていました。
同じく11月には、上記のジャズカフェのオーナーのお誘いで、マクソニックの励磁型3ウェイシステムとエンクロージャーが石材でできたEgglestonWorks Savoyをお使いのH様宅を訪問しました、マクソニックのシステムで、いろいろな年代のジャズを聴かせて頂きました。やはり、大型のホーンシステムで聴く音楽は余裕を感じます。音にスピードと力がありますので、ジャズをとても楽しめます。
マクソニックとEgglestonWorks Savoy
今年交流のあったオーディオ愛好家の方々は、こだわりのスピーカーシステムで長年音楽を鳴らし続けられてきた方が多いです。オーディオと音楽鑑賞は一人でも楽しめますが、同じ様な価値観を持った愛好家との交流はまた格別ですね。この場を借りて、お宅訪問させて頂いた方々に感謝を申し上げます。
そして、2010年に始めたこのブログを読んで下さる方々からも記事を書く励みを頂き、感謝しています。
今年も健康に恵まれ、オーディオ以外の趣味も充実した一年でした。1日数時間ですが、約200日テニスを楽しみました。
私の場合、音楽は目をつぶって真剣に聴くのではなく、読書をしながらBGMとして聴くことが多いです。今年から地元の図書館の現代小説の書棚から面白そうな本をアイウエオ順(新刊や図書館お勧めの本少し含む)から読んでいます。2018年は約100冊読んで、まだア行です。しかし、定年の身で時間はたっぷりありますので、知らない作家との出会いを楽しみにして、来年も幅広く読んでいきたいと思っています。