ミュージックサーバーの試聴は少しお休みして、今回はアナログの話題です。
我が家のメインであるノッティンガムのプレーヤーの調整を、カートリッジの針を傷つけることも無く、無事終えることができましたので紹介します。
ノッティンガムのプレーヤーにはバキューム式レコードスタビライザー(ユキム CVS-1)を取り付けて、Air Force 化を図っています。このようなスタビライザーを使ってレコードをプラッターに押さえつける行為には賛否両論あるようですが、我が家でのシステムではレコードとプラッターを一体化した方が、私が求めている方向性のオーディオ再生になります。
専用スタビライザーを載せて、吸引を開始するなど手間はかかりますが、それに見合った効果を実感しています。それから、茶道に通じるような美意識と表現したら大げさですが、このような所作も愛おしく、これもアナログ再生の楽しみの一つと思っているオールドファッションの私です。茶道にいろいろ流派があるように、オーディオにも愛好家の数だけ流派があっても良いのでは。
ユキム CVS-1
我が家では、フレキシブル機構に負担がかからないように、下記の様に不格好ですが一工夫しています。効果の程は?ですが、プラッターの回転時にホースの揺れがありませんので精神安定剤にはなります。
ノッティンガムのプレーヤーには下記のカートリッジとトーンアームを取り付けています。トーンアームベースはキッチンカウンターに使われていた人工大理石をDIYしました。
- DS Audio DS001 + グランツ MH-10B
- オルトフォン MC-A90 + ロクサン TABRIZ-ZI
オルトフォンのカートリッジは機器の配置換え時に、私の不注意で針を折ってしまいましたので引退です。元の音の再現は求めていませんので、どこかで修理して貰えれば嬉しいのですが…
オルトフォンが抜けた穴は、先日比較試聴して購入を決めた audio-technica AT-ART9XI が埋めます。
audio-technica AT-ART9XI はショップで試聴した時の感想は
音は荒削りの部分は多少感じられるが、チャンネルセパレーションの性能の高さでしょうか、空間表現能力は他のモデルと同等かそれ以上
と12月15日の記事で述べていますが、我が家(楕円三兄弟)で聴くと幸い粗さは感じられず、空間表現能力は想定通りです。嬉しい誤算は、下方リニアリティの高さです。暗騒音レベル以下になるまでの弱音の表現が素晴らしいです。DS Audio DS001は10年前の製品ですので、比べるのは可哀想ですが、 DS001がCDクオリティの16ビット長とすると、AT-ART9XIは24ビット長の弱音域の表現力を持っているように聴こえます。
audio-technicaのカートリッジは線が細いイメージがありましたが、AT-ART9XIは鉄芯型を採用している影響もあるのかもしれませんが、低域の力感が伴ったグルーヴ感が気持ち良いです。空間表現も我が家の主音源であるデジタルの表現力と同等レベルです。今まで、我が家のアナログ再生は人様には聴かせるレベルではありませんでしたが、これで人並のアナログ再生のレベルにはなりました。もちろん、まだまだ、精進しなければならない点が多々あるのは言うまでもありません。
世の中には、上には上のカートリッジが多く存在しますが、audio-technica AT-ART9XI は私のお気に入りカートリッジとなりました。しかし、来年は DS Audio の下剋上があるかもしれません😀