Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

MCカートリッジの比較試聴

プロローグ

先月行っていたオーディオ機器の配置換えの時、私の不注意で洋服の袖がカートリッジの針に引っかかり使用不能にしてしまいました。犠牲になったのはオルトフォンが創立90周年を記念して発売したMC-A90、私が清水の舞台から飛び降りる決心をして購入した品です。そして、このカートリッジの発売当時の針交換価格は新品の6割程度でした。現在の針交換の価格を調べてみましたら、私が新品を購入した値段とほぼ一緒の価格ですので、傷口に塩を塗られたようで、未だにショックから立ち直れていません。

 

オルトフォン MC-A90(事故前:針が付いています)

 

 

私のカートリッジ・ロスを癒してくれるのは時薬(関西では日にち薬?)か、新たなカートリッジを購入するしかありません。私の健康寿命のことを考慮すると時薬で治癒するには、時間が掛かり過ぎます。カートリッジを新規で購入するには、お金が掛かりますが、自分の不注意が原因ですので、その代償を払う方を選択することにしました。トホホ😅

 

 

お待たせしました、今日の本題です。

縁あってミュージックサーバーを購入したショップに、私の予算と音の好みを提示してMCカートリッジの試聴をお願いしたところ快く受けて下さり、お邪魔してきました。

 

予算:WAF対策のため、ひみつです😅

音の好み:弱音域の情報量・表現力と3次元的な空間表現の広さを重視、迫力や濃い音 像は求めていない。 

 

私の場合、デジタルチャンネルデバイダーがシステムの司令塔の役割を担っていますので、アナログはA/D変換、D/A変換して再生する必要があります。したがって、アナログ命の愛好家からみたら、私はなんちゃってアナログ再生派の一人なのですが、レコードをより良い音で聴きたい気持ちは人並みには持っているのです。

 

ショップでご用意頂いたのは下記の5種類になります。audio-technicaとPhasemationのカートリッジはイベントでは聴いたことがありますが、それ以外は、初顔合わせです。

  • audio-technica AT-ART9XI
  • Phasemation PP-500
  • ZYX Ultimate-EX-Airy
  • My Sonic Lab Eminent GL
  • TechDAS TDC01 Ti (新品は私の予算を超えるが、中古品の出物があった)

 

 

1巡目は上記のリストの順番に従って聴かせて頂きました。2巡目は、私がもう一度確認のために聴きたいとお願いしたのが、下記に2つのモデルです。Phasemation PP-500も良かったのですが、私には少し優等生過ぎましたのでリストから外しました。個人試聴でショップの試聴室を長時間占有するのが申し訳なかったので、再試聴をお願いする機種を2つに絞りました。

 

ショップのご厚意でエソテリックの「名盤復刻シリーズ」からイシュトヴァン・ケルテス指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団演奏のドヴォルザーク交響曲第9番新世界より」を試聴用音源に使わせて頂きました。

 

 

 

audio-technica AT-ART9XI

音は荒削りの部分は多少感じられますが、チャンネルセパレーションの性能の高さでしょうか、空間表現能力は他のモデルと同等かそれ以上です。我が家のAccutonのスピーカーシステムの音作りと似ているように感じました。補完関係にはならない組み合わせのようですので、リスクは高そうですが、じゃじゃ馬の調教には免疫ができていますので、何とかなりそうです。

 

TechDAS TDC01 Ti

洗練された大人の音楽再生です。弱音の情報量、空間表現と音像のバランスは、とても素晴らしいです。このカートリッジは新品では購入を躊躇うような価格帯のモデルなのですが、たまたま中古でショップに在庫が有ったので試聴させて頂きました。このカートリッジを購入すれば、我が家のアナログの格が上がるかもなどと邪心が芽生えます。そして、Accutonのスピーカーシステムとも補完関係にありそうです。

 

1分間ほど迷って、結論を出しました。

  audio-technica AT-ART9XI

に決定です。このカートリッジは「お値段以上」で、私にとっては納得のいく買い物となりました。audio-technicaの場合、1ロットの数が他社より一桁は多いでしょうから、この価格で販売できるのでしょうね。スピーカーで言うと費用対効果の高いB&Wのようです。

 

今回、ショップのご協力で短時間ではありましたが、雑誌の評論記事のみを頼りに購入するのではなく、自分で実際比較試聴して、予算の範囲内で「自分がときめく」モデルを選ぶことが出来ました。

 

 

家に帰って落ち着いたら、audio-technica AT-ART9XI を選ぶんだったら、昨年6月にOTOTENで聴いた「AT-ART20」も選択肢に有ったのにと少しだけ後悔しています。AT-ART20 のデザインが私は大好きなのです。しかし、お値段が……

 

 

 

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