Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

バッフルの影響のシミュレーション(ウーファー編)

「The Edge」を使って太鼓型エンクロージャーのバッフルの影響をシミュレーションしましたので、その結果を紹介します。まったくの初心者による結果ですので、その点はご考慮お願いします。

 

「The Edge」は自作スピーカーエンクロージャー設計法マスターブックにリンク先が記述されていますが、「Home of the Edge - Tolvan Data」で検索すると見つかります。

 

「The Edge」をダウンロードして、The EdgeのTechnical documentationと上記のマスターブックを参考にしながら、我が家のウーファーユニットとそのバッフルデータを入力してシミュレーションしました。

 

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下記がシミュレーションの結果です。今まで、スピーカーの音響特性は測った経験がありますので、1kHz付近の盛り上がりに思い当たる節があります。データシートと我が家で測定した周波数特性が異なる理由の一つがこれだったのが分かります。

ウーファーの高域側は560Hzでクロスさせていますので、最小限のサイズのバッフルを採用したことによって、バッフル効果とチャンネルデバイダーのフィルターが喧嘩するかたちになっています。今回、私がバッフルの影響のシミュレーションを始めた理由は正しくここにあります。

バッフル(ユニットの特性も含む)の影響をチャンネルデバイダーのクロス周波数や減衰量で合わせこむのではなく、それらの影響が補正された状態にして、チャンネルデバイダーの設定にもう少し自由度を与えたいのです。それによって、より自分が求めている音に近づけるような気がするのです。

 

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Accuton Mid-Bass C220-6-222の音圧は数百Hzから下降し始めていますので、より大きなバッフルにマウントすればスピーカーシステムとしての低域特性は向上します。下記の赤線は1m角の四角形バッフルにマウントした時の特性です。得るものがあれば、同時に失うものがあります。それを選択していくのが設計の面白さです。

 

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上記のように低域の特性改善のため大きなバッフルを採用する設計手法もありますが、私の場合、3次元的なサウンドステージを重要視していますので、バッフルの面積はできるだけ小さく、そして角の無い設計を採用しています。低域の特性はサブウーファー、またはマルチアンプ方式でチャンネルデバイダーとパワーアンプでバッフルステップの補正を行うのが良いのではと思っています。人それぞれ、どの要素を重要視するか違いますので、いろいろなスピーカー設計があって良いと思います。

 

 

それから、円形バッフルと四角形バッフルを同面積で比べてみました。結果は予想通りで、ほぼ同じでした。バッフル効果はほぼ同じですが、エッジデフィフラクションによる音波の干渉は異なりますので、それが聴感上どれほどの差になるのか興味のあるところです。

 

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我が家の太鼓型エンクロージャーにマウントされた円形バッフルは下記のようにR面取りがされていますが、「The Edge」では3次元的なバッフルの形状を表現することができません。従って、R面取りによるエッジデフィフラクションの低減の効果が読み取れないのは残念です(私が使い方を知らないだけかもしれません😅)。バッフルの大きさや形状に比べたら、R面取りの効果は微々たるものでしょうが、可視化できればと思ったしだいです。

 

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オーディオの趣味は奥深いですよね。まさか、自分がこんなことまで手を出すとは思っていませんでした。

 

趣味ですのでプロセスに効率は求めていませんが、シミュレーション、実測、そして聴感の結果の整合性が取れれば、自分が目指している音に近づけると思っています。

 

今年も実りのある一年になりそうな予感がします😀