Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

バッフルの影響:シミュレーション vs. 測定結果

スピーカー設計の支援ソフトウェア VituixCAD でいろいろとスピーカー設計の初歩を学んでいます。

 

我が家の太鼓型スピーカーシステムは、ユニットは感覚だけで選び、エンクロージャーは視覚的なバランス重視の設計ゼロの自作品です😅 

まったくの後追い作業になりますが、実際の測定結果を理解したくて勉強しています学ぶのに遅すぎることはありませんよね。初心者ですので、間違いがありましたらご了承ください。

 

データシートに載っている(無限大バッフル?)周波数特性をVituixCADに取り込んで、太鼓型エンクロージャーで採用している円形バッフルにマウントした時のシミュレーションの結果が下記の図の赤線になります。

波長がバッフルに対して長くなる低音域では、音波はバッフルの周り(4π空間)に放射され音圧が下降して行くのが分かります。理屈では分かっていたことも、自分のシステムにそれを当て嵌めて考えると理解が深まります。

 

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下記の図は VituixCAD のシミュレーションの結果(赤線)と音響計測ソフトウェア Arta で実際に計測した値(緑線)を比較したものです。両者の音圧がほぼ同じになるように測定値を補正しました。

 

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今回のシミュレーションの結果、Arta で測定した結果がなぜデータシートと違うのか理解できました。しかし、シミュレーションと測定結果がこれほどまでに合致するとは驚きです。周波数特性がフラットに越したことはありませんが、最小面積の円形バッフルの採用はもちろん意図的です。スピーカーの後方に3次元の音場を求めてのことです。しかしながら、太鼓型エンクロージャーの形および容積も少しは影響しているのではと危惧していたのですが、バッフルの影響が大だったようです。理論的に説明できる理由が分れば、バッフルの補正作業は精神的にも安心して進められます。

 

まだまだ、初期の段階ですが、設計 → シミュレーション → 補正 → 試聴のサイクルを繰り返しながら、我が家のスピーカシステムの完成度を上げられればと願っています。