Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

Technics リーフ型ツィーターの有効活用

20年程前、リボン型スピーカー Apogee Caliper Signature を愛用していまして、そのスーパーツィーターとしてTechnicsのリーフ型ツィーターEAS-10TH1000を生産終了の年に購入しました。EAS-10TH1000はリボン型で帯域は4kHz-150kHz、能率も95dBと高いですので使い勝手の高いツィーターです。その数年後、ソニーのユニットを使ったホーンタイプのシステムに移行してから、EAS-10TH1000の出番は少なくなっていましたが、久しぶりに活躍の場を与えられそうです。

 

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* 画像は「オーディオの足跡」から転載

 

 

最近、Accutonのシステムが気持ち良く歌うようになり音楽を聴くのが楽しいです。そんな中、さらに欲が出てマイベストサウンドの更新を目指しています。そこで思い出したのが、Technicsのリーフ型ツィーターEAS-10TH1000です。高域が150kHzまで伸びたこのツィーターをアンビエントツィーターとして使う案です。アンビエントツィーターを導入する目的は高音域の音圧を上げることではなく、残響時間を少し伸ばして音楽に自然な響きと潤いを与えることです。

 

EAS-10TH1000は右側の写真のように太鼓型エンクロージャーの後ろ側に設置しました。正面から見ますとEAS-10TH1000は真ん中にある太鼓型エンクロージャーの陰に隠れて見えないのは偶然の産物です。アンビエントツィーターは試聴位置から視野に入らないに越したことはありません。

 

左:Before、 右:After  

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L字方の台座の大きさが、このツィーターにピッタリなのには我ながら驚きです。 

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手持ちの2種類のLCフイルターを使い音出しを始めました。

  •  5kHz・2次
  • 10kHz・4次

まずは、5kHz・2次のLCフイルターでの試聴です。EAS-10TH1000に耳を近づけると女性ボーカルの高音域が十分に聴きとれます。リスニング位置では、メインのツィーターとの干渉が感じられ、アンビエントツィーターの案はやはりダメなのかと不安になりました。

 

次は、10kHz・4次のLCフイルターでの試聴です。EAS-10TH1000に耳を近づけると女性ボーカルは聴きとれないレベルまで減衰しているのが確認できました。リスニング位置で、アンビエントツィーターの有り無しで何回も試聴しましたが、私には違いが分かりませんでした。そこで、ウーファー、ミッドバス、ミッドはオフにして、ツィーター(3.5kHz以上)のみを鳴らした状態で、アンビエントツィーター(10kHz以上)の有り無しを確認したところ、私には有りの時の方がほんの少しですが自然な響きに聴こえました。アンビエントツィーターを10kHz以上で使う限り、メインのツィーターとの干渉も感じられません。プラシーボ効果でしょうか、セラミック振動板のメインツィーターの音色が少し優しく聴こえるような気がします。

 

アンビエントツィーターで劇的な変化はありませんが、大切に保管していたTechnicsのリーフ型ツィーターEAS-10TH1000に活躍の場が与えられましたので良しとします。

 

テオドール・クルレンツィス指揮のチャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲/ストラヴィンスキー:バレエ・カンタータ「結婚」は、「レコード芸術」誌による2016年度 「レコード・アカデミー賞」において管弦楽部門で受賞しています。

特に、ストラヴィンスキーの「結婚」の演奏者の構成がオーディオ的な観点から鳴らしがいのある音源です。私には演奏の良し悪しは分かりませんが、独唱4人、4部合唱の声楽陣、ピアノ4台、そして打楽器群が醸し出すハーモニーと個々の声・楽器の超弱音の美しさが存分に味わえます。私はCDで聴いていますが、ハイレゾflac 96kHz/24bit)でも配布されているようです。

 

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