Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

3種類のツィーターの仮試聴

下記の3種類のツィーターの比較試聴は、本来なら測定してそれぞれのユニットでベストと思われるクロスオーバー周波数と減衰特性にて行うべきなのですが、今回使用するツィーターの能率の差が少ないので、今まで使用していたTechnics EAS-10TH1000の設定値(5.6kHz, 24dB/Oct)で聴いてみました。従って、今回の試聴はあくまで暫定的とご理解ください。測定と試聴結果に基づいた設定での試聴結果は後日ご報告します。

  • Technics EAS-10TH1000
  • Dayton Audio AMT2-4
  • SB Acoustics SB29BNC-C000-4

 

下記はVituixCAD2のSPL Trace機能を使いメーカーのカタログから読み取った周波数特性を比較しやすいように一つの図にプロットしました。実線は裸特性、点線は5.6kHz
24dB/Octのフィルターを掛けた時のシュミュレーションの結果です。

 



暫定的ですが、試聴の結果です。試聴には自分の定番の音源をいろいろ使用しました。今回はツィーターの試聴ですので、その中で特に空間表現能力の差が良く分かるCarpentersハイレゾ音源 (96kHz, 24bit) Singles 1969-1981 からMerry Christmas DarlingSingを用いました。音量はサウンドレベルメーターで確認したところ、スピーカーから1mの地点でピークで約90dBでした。

 



Technics EAS-10TH1000では、この後に聴くユニットの体験をするまでは、今まではこれが普通と思っていましたが、横方向の音場感は次の二つのツィーターとそれほど差はありませんが、縦方向の音場感がツィーターから上方向へ1m止まりです。従って、音の広がりは横一列という感じてしまいます。しかし、音色は上品でこのユニットの音が好きと思われる方も多いと思います。

 

Dayton Audio AMT2-4は設計思想の近いTechnics EAS-10TH1000の音色と近い印象を持ちました。奥行き感の表現力ももう少し欲しいです。音場に関しては、水平・垂直方向ともTechnics EAS-10TH1000より一回り広く感じます。音質は中庸で美音系、嫌な音はでていませんが、その分音数も少ないような気がします。お値段以上なのは確かです。もう少し、聴き込むとこのユニットの良さが分かってくるかもしれません。

 

SB Acoustics SB29BNC-C000-4 から音が出た瞬間から我が家のリスニングルームの雰囲気が変わったくらいの変化を感じました。我が家のホーンシステムが最新式の音場型のスピーカーシステムに変身しました。音色は異なりますがAccutonのシステムのような素晴らしい音場表現です。リスニング位置からスピーカーまでの距離は4.4mで開き角は約60°ですが、水平方向は120°位まで音が広がります。垂直方向は天井を突き抜けていますので、音に包まれる感覚でまるで3D映像を観ているようです。広大なサウンドステージは諸刃の剣で、ルームアコースティック環境によってはフラッターエコーや共振など音の濁りの要因にもなりますので、ハイリスク・ハイリターンですが挑戦する価値は十分にあります。立体的な表現能力にも長けたユニットですので、他の二つに比べたら音色は少しだけですが濃く感じられ、その分原音に近いのではと思わせてくれます。ちなみにリスニング位置での耳の高さは「音の良い玉座」に座りますので1.2mです。この高さでの音楽の豊かさを体験すると、一般的なソファーの高さには戻れません。

 

 

 

SB Acoustics SB29BNC-C000-4を5.6kHz, 24dB/Octで鳴らしてこれだけの音質向上が得られたのですから、クロスオーバー周波数を2または3kHzに下げてより広い再生帯域を受け持たせると、どこまで我が家のホーンシステムが良くなるのだろうと思うとワクワクします。

 

音楽を聴け!とチコちゃんには怒られそうですが、当面はこれらのツィーターで楽しめそうです😅