「思うようにゆかぬ」
「何がだ」
「色々のことがだ」
「あたりまえではないか」
「そうだ。色々なことがうまくゆかぬはあたりまえで、うまくゆくことの方が少ない」
「だいたい、おまえは、人よりも脳があり過ぎるのだ。だから、うまくいってあたりまえと思っているのではないか。うまくゆなぬというのは、むしろ、人としてあたりまえのことぞ―――」
今読んでいる夢枕獏の小説 『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』 の中での、空海と親友の橘逸勢の会話です。ある方からのお勧めで、とても読み応えのあるこの本に巡り合いました。昨年の11月に高野山と熊野古道を歩いてきたばかりの妻も興味を示し、地元の移動図書館から借りた本を一緒に読んでいます。4巻合わせれば2000ページという大作ですが、読者を一気に読ませる筆力があります。
タイムリーなことに、2月24日には映画 『空海-KU-KAI-』 も公開されるようですので楽しみです。
空海ですらうまくゆかぬこともあるようですので、凡人の私が4ウェイ・マルチアンプ方式の調整でなかなかうまくゆかぬと思っているのは全く意外ではなさそうです。
そういうことで、2018年も懲りずにマルチアンプ方式の調整に励む予定ですので、今年も宜しくお願いします。