Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

ホーンシステムの測定と調整(中音・高音編)

前回の「ホーンシステムの測定と調整(低音・中音編)」の続編で、今回は中音と高音に焦点を当てます。

 

高音用にはTechnicsのリーフ型ツィーターEAS-10TH1000を使っています。データシートをみると4kHzから100kHzまでほぼフラットな特性には驚きです。

 



下記の赤線が我が家の測定機器および部屋で測定したフィルター無し時の周波数特性です。残念ながら30kHz以上は我が家の測定限界になります。デジタルプリがボトルネックですので、それを使わずデジタルチャンネルデバイダーに直接入力すれば帯域は倍に広がるのですが、そこまでやる元気がありませんでした。

 

赤線はNear Field、青線はFar Fieldでの特性です。両者にはバッフル効果の度合いの差が表れていますが、惚れ惚れするような周波数特性ですよね。フォステクスのホーンツィーター T500A MkII も所有しているのですが、私はリボンタイプの音の方が好きのようです。以前、アポジーのスピーカーシステムを使っていたこともあり、思い入れが強いのかもしれません。スピーカーユニット選びには好きと思う気持ちは大切ですよね。

 

 

青線は中音ユニット(Sony SUP-T11)の周波数特性です。この結果からクロスオーバー周波数は5kHzから7kHzの間に設定するのが良さそうです。SUP-T11は周波数特性的には十分に2ウェイでいけるのですが、良質なホーンツィーターからの空中に舞うような、または溶け込むような高音は無理ですので、私はツィーターを足して3ウェイにしています。あと指向性(サウンドステージ)の広さを求めていますので、私の場合、2ウェイより3ウェイの選択になります。いずれにしても、当時のSonyとTechnicの技術者の方々、良い仕事されていますね。

 

 

中音ユニットのクロスオーバー周波数は5600Hz固定で減衰特性を6dB/Octから96dB/Octまで変化させて測定しました。下側にはフィルターは入れてありません。その測定結果だけから決めるとしたら、私的には24dB/Octか48dB/Octのどちらかで、聴感テストの結果が楽しみです。

 

 

高音ユニットのクロスオーバー周波数は、中音ユニットの場合と同様、5600Hz固定で減衰特性を6dB/Octから96dB/Octまで変化させて測定しました。元々の特性が良いですので、特性の観点からはどの減衰特性を採用しても良さそうです。空中に舞うような高音が聴けるよう調整・設定に頑張ります。

 

 

今回の音響計測で得られた結果を調整のスタート地点として、定番の音源を聴きながらクロスオーバー周波数や減衰特性を決定します。

このように、プロセスを楽しむのが私のモットーです😀