Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

VituixCADでミッドバスのシミュレーション by 初心者

VituixCADの使い方が理解できつつあります。マニュアルやネットの情報を読んたら、まずやってみるのがこのようなシミュレーションソフトウェアの使い方を習得するには早道のようです。

 

自分用のマニュアルを作成しながら、作業を進めました。マニュアルを作っておかないと、半年後にはほとんど使い方を忘れていますからね😅

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シミュレーションの途中でいろいろなファイルを作成しますので、どれがなんのためのファイルなのか分からなくなります。自分用のマニュアルを作成しながら下記の作業をすすめました。その結果、なんとかネットワークの設計を終えて、求めている最終の周波数特性が得られました。

 

主なVituixCADでの手順

  1. データシートの周波数特性とインピーダンス特性のグラフをVituixCADに取り込む
  2. エンクロージャーの容積を決定する
  3. バッフルのサイズを決め、バッフルステップのデータを作成する
  4. Near Field と Far Field データを合成する
  5. ネットワークを設計する

 

下記の画面では最後の作業であるネットワークの設計を行っている例です。初心者にとっては本当はここまでたどり着くのが大変なのですが。

ネットワークの設計と言っても、我が家はマルチアンプ方式を採用しているので、パワーアンプとスピーカー間に入る低インピーダンスに対応したLCタイプのネットワークは不要なのですが、そこは初心者の勉強だと思いお付き合いください。

 

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下記はミッドバスのシミュレーションで得られた周波数特性の例です。橙線はデータシートの特性、緑線は太鼓型エンクロージャーに搭載した時の特性、青線はバッフルステップを補正した時の特性です。我が家の太鼓型エンクロージャーのバッフルは必要最小限の大きさですので、バッフルステップ補正を適切に行えば、周波数特性はかなりフラットにできることが実感できました。これくらいフラットな特性ですと、チャンネルデバイダーでの選択肢が増えて設定も楽にできそうです😀

 

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上記のバッフルステップ補正をかけた特性のものを、チャンネルデバイダーの設定を560Hz・24dB/Octにして得られた周波数特性が下記の図の赤線になります。音の良さは聴いて判断するしかありませんが、やはり特性があるべき姿になると気持ちが良いですね。精神的な安心感が得られるのは大事です。

 

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下記はインピーダンス特性です。青線はデータシートのフリーエアでの特性、赤線は今回VituixCADのシミュレーションから得られた特性、緑線は先日Limpで実際に測定した結果です。

Limpの結果は太鼓型エンクロージャーに入っている吸音材の影響で、最低共振周波数のピーク値がシミュレーションの結果より低くなっています。共振周波数のずれは、太鼓型エンクロージャーの正確な容積が分かりませんので、シミュレーションで使った値との誤差だと思います。いずれにしても、このシミュレーションの結果には満足です。

 

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まだまだ、VituixCADが持つ機能の数10%程しかまだ理解できていないですが、使い方が少し分かってきました。VituixCADでの一連の作業の流れが理解できるまでが大変でした。

 

今回は、ミッドバスのデータシートの特性を基に解析しましたので、近々、疑似無響室測定(Far Field)と近接測定(Near Field)を行い、それで得られた結果を基にシミュレーションする予定です。

 

下記の自作スピーカー・マスターブックが出版されなければ、私のスピーカーの勉強はなかったと思います。著者の方々には感謝の言葉しかありません。

 

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