Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

ミッドウーファーの音響測定

ミッドウーファー(Scan-Speak 21WE/4542T00)の音響測定の結果を紹介します。

 

Far Fieldでの測定結果

下記はミッドウーファーを小さい方の実験用エンクロージャーに搭載した時の測定結果です。大小二つのエンクロージャーの周波数特性を測定しましたが、ほとんど差は見られませんでした。測定時のユニットおよびマイクロフォンの設置位置の誤差が無視できないくらいの微妙な差の様です。従って、下図では小さい方のエンクロージャーの特性のみを表示しています。

 

赤が測定結果(バッフルサイズ 0.1㎡ @1m)、青がデータシート(2π空間に近い大きなバッフル面積での測定結果?)、そして緑がシミュレーションによるDiffractionの影響(図ではレベルシフトあり)を示しています。今回は、音響測定(オーディオ再生ではない)が目的でしたので、スピーカーとマイクロフォンはなるべく部屋の定在波の影響が少なくなる位置に置くことができました。

 

 

 

Near Fieldでの測定結果

下記はNear Fieldでの測定結果です。測定した値はDatasheetの音圧になるようにノーマライズしています。こちらの測定では、エンクロージャーの容積の違いが結果に表れています。

 

 

工作する前にシミュレーションで得られた結果と同等の特性が得られたと思っていますが、どうでしょうか。シミュレーション、測定、試聴を繰り返すことによって、アマチュアでも普遍性のある完成度の高い自作スピーカーが作れる可能性があるような気が、ちょっとだけしてきました。もちろん、自分のための自作スピーカーですから、最後の味付けはお好みで宜しいかと😀

 

 

最後に

シミュレーションや音響測定ですべてが分かるわけではありませんが、音響理論の理解の助けにはなります。スピーカー設計支援ソフトウェアのVituix CAD、音響測定ソフトウェアのArta、そしてスピーカーのインピーダンス測定ソフトウェアのLimpなどがアマチュアでも使えるようになり自作スピーカーの完成度の向上に貢献しています。