私はセラミック振動板で有名なACCUTONのスピーカーユニットを使っています。偶々、SONYのSS-G9の件でネットで検索していましたら、30年程前にVICTOR からセラミック振動板を用いたスピーカーシステムが発売されたことを知りました。私は事情があって1980年代はオーディオから離れていましたので、今までこの事を知りませんでした。
1985年にVICTORから発売された Zero-L10(¥1600,000 ペア)の中高域と高域には「ピュア・ファインセラミック・ダイアフラム」を用いた6.5cmドーム、3.0cmドーム型ユニットを搭載されていたようです。VICTORの「ピュア・ファインセラミック・ダイアフラム」とACCUTONのセラミック振動板との違いに興味が湧いてきます。
Zero-L10のカタログには、”Laboratoryシリーズとして、Zeroシリーズの最高峰として、技術の全てを尽くして人の心をうつ暖かな音楽性を追求して開発されたスピーカーシステム”とあります。
ユニットの仕様
- 低域用:39cmコーン型 230Hz以下
- 中低域用:21cmコーン型 230Hz-950Hz
- 中高域用:6.5cmドーム型 950Hz-6.6kHz
- 高域用:3.0cmドーム型 6.6kHz以上
同じくVICTORから1987年に発売された SX-1000にも驚きの振動板が採用されています。SX-1000のカタログには、”中域にはファイン・ダイヤモンド・セラミックスを用いた8cmドーム型スコーカーを搭載、高域には3cmドーム型トゥイーターを搭載、振動板には、結晶ダイヤをアルミナ多結晶焼成ドームに薄膜コーティングしたピュア・ダイヤモンド・セラミックスを採用”、とありますので当時のVICTORの技術力には驚きます。
保存状態の良いZero-L10またはSX-1000があれば是非聴いてみたいものです。密閉式エンクロージャーとセラミック振動板の組み合わせは、レコードの時代よりハイレゾの時代にこそ、その良さが分かって貰えるような気がしてなりません。