ダイナミックオーディオのマラソン試聴会に参加した翌日、鎌倉のKさん宅にお邪魔してDIATONE DS-V9000 を聴かせて頂きました。
DIATONE DS-V9000は1988年11月に200万円(ペア)発売された製品です。DIATONEと言えば、ピュアボロン振動板ですよね。ミッドハイとトゥイーターにその振動板が使われています。ウーファーとミッドバスにはハニカム振動板が使われています。ウーファーは40cmですが、しっかりしたフレームついていますので、視覚的には46㎝位の迫力があります。
入力端子は低域用と中高域用とが独立した2組の端子を搭載しており、バイアンプ接続が可能となっています。30年前の製品でバイアンプ接続がサポートされていたとは知りませんでした。
DIATONE DS-V9000
DS-V9000に使われているユニットとその使用帯域は下記の通りです。
- 低域用: 40cmコーン型 (300Hz以下)
- 中低域用: 25cmコーン型 (300Hz - 1.25kHz)
- 中高域用: 6.5cmドーム型 (1.25kHz - 4kHz)
- 高域用: 2.3cmドーム型 (4kHz以上)
Kさんのリスニングルームは石井式で、定在波の観点から部屋の縦・横・高の比は最適化されています。その部屋で聴くDS-V9000の再生音は豪快さとは無縁の非常に正確な音の印象を持ちました。ピュアボロン振動板の効果でしょうか、下方リニアリティが高く、音楽が消えゆく余韻が美しいです。
マルチアンプ方式の愛好家の私としては、DS-V9000の優れたユニットを現代的なバッフルの面積の少ないエンクロージャーに入れ替えて、デジタルチャンネルデバイダーを使ったマルチアンプ方式で鳴らしてみたいなどと妄想を抱きました。
Kさんの友人であるFさん宅で聴いたSONYのSS-G9もそうですが、1970年代後半から1980年代に開発されたスピーカーは凄いですね。今聴いても古さを感じさせません。
*DS-V9000の画像は「オーディオの足跡」より転載させて頂きました。