Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

外部クロックの効果

我が家のリスニングルームが2016年末に完成して、ようやく部屋とシステムの両方が共に落ち着いてきましたので、長らく使っていなかったEsotericのマスタークロックジェネレーター G-03X を同じくEsotericの P0s に繋いで同期をとり、外部クロックの効果を確認しました。

アキュフェーズのデジタルプリの DC-330 と デジタルチャンネルデバイダーの DF-55 に外部クロックの入力端子が無いのは惜しまれます。よって、今回のテストはP0のクロックの精度が良くなった効果くらいしか期待できませんが、「本当の失敗は何もしないこと」という言葉に背中を押されて試してみました。

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試聴に用いたのは、主にセリーヌ・ディオン幸田浩子五嶋みどりのCD3枚です。録音時の空気感と声やヴァイオリンの繊細さが分かりやすい音源です。
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以前、スフォルツァートの試聴室でスフォルツァートのネットワーク・トランスポート DSP-01 とDCSのDAC Rossini という最強の組み合わせでスフォルツァートのマスタークロック PMC-Circinus の有り無しで聴かせて頂いた時の違いが、我が家のEsotericの汎用マスタークロックジェネレーター G-03X とEsotericの P0 の組み合わせでも少しは再現できるが結果が楽しみです。


正直言って、私の駄耳では外部クロックの”劇的”な効果は我が家での環境では良く分かりませんでした。やはり、デジタル系の機器(DAC、プリ、チャンネルデバイダー)すべてを同期しなければ外部クロックの効果は半減するようです。私の外部クロックの認識はもちろん絶対精度や位相ノイズの少なさも重要ですが、複数のデジタル機器が混在するシステムでは、これらの機器を優秀な一つのクロックで同期させることが重要と思っています。

確かに”劇的”な効果は確認できませんでしたがプラシーボ効果が私の脳を刺激して、外部クロック無の音はリンゴ、有りの音は桃のように感じました。これでは、何が何だか分かりませんよね。私自身もこの例えで話をまとめられるか不安ですが、話を進めますね。

リンゴ vs. 桃
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外部クロック無しの場合、音の輪郭が上の写真のリンゴのようにはっきりして、その表面もわりとツルっとして2次元的な美しさです。外部クロック有の場合、音の輪郭が線で描かれているのではなく、空間と桃の表面との間に微妙な中間層が表現されているように感じました。そして、桃の表面のしっとり感のような質感が音楽から感じられます。桃の表面の毛は、正式には「毛じ(もうじ)」と呼ぶそうですが、音楽再生でもその毛じの感触のようなものが、外部クロック有りにすると感じられるような気がします。おそらく、外部クロックの効果で、空間表現能力が向上したのでしょうね。すみません、プラシーボ効果にかなり影響された試聴記でした


今回の外部クロックの効果は限定的でしたが、このような細かい改善の積み重ねも大事と感じました。叶わぬ夢ですが、あのアコースティックリヴァイブのトップモデル「PC-Triple C Absoluteシリーズ」のケーブルを外部クロック有の状態で聴けたらと思っています。