Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

特別講演会「アキュフェーズの歴史と回想」

1月21日に名古屋のオタイオーディオにて、アキュフェーズの齋藤重正会長を招いて「アキュフェーズの歴史と回想」をテーマとした講演会が開催され、その講演の様子が下記のサイトにアップされています。

アキュフェーズのホームページにはその講演の基になったと思われる資料がアップされています。私が一番興味を持ったのはアキュフェーズの企業理念です。私が20代の頃はオーディオブームで沢山のオーディオメーカーがしのぎを削っていましたが、ブーム後は色々な理由から多くのメーカーが撤退または倒産してしまいました。今でも、オーディオ愛好家から信頼され事業を継続しているメーカーの一つがアキュフェーズです。その背景には創業当時から守っている経営方針です。美辞麗句を並べるのは簡単ですが、トップが変わっても継続して実践していくのはそう簡単なことではありません。

  • 会社規模を拡大しない、少数精鋭主義に徹する
  • デザインを余り変えない 
  • 製品はできる限りロングランをする
  • 壊れにくい設計、直し易いモノを作る:内部も整然と美しく 
  • 量より質を追求した、多品種少量生産方式の確立 
  • 正しく設計・製造したモノを正しく販売する 
  • 《製造⇔販売店⇔ユーザー》三位一体の完全な トレーサビリティを確立  
  • 長期信頼性・安全性、長期保証とライフタイムアフターサー ビスの確立
  • 売り上げ比率は、国内70%・海外30%を基本とする
  • 自己資本比率の向上を図る(現在85%以上)
  • 無借金経営の堅持 
  • 資本は社内で保有 
  • 納税義務、社内留保などを堅守する

アキュフェーズの従業員数は約80名で創業から余り変わっていないそうです。販売台数は色々な機種の合計で5000台となっています。製品ジャンル別販売比率はプリメインアンプ、プリアンプ、パワーアンプSACD・CDプレーヤがそれぞれ20数%でバランス良く占めています。
 
アキュフェーズの国別販売比率は国内が66%、香港・中国が9.7%、ドイツ8.3%、フランス2.7%で、アメリカでは実質販売していない位低くその他の中に含まれているようです。

アキュフェーズの製品登録をしている方には、毎年年賀状が届いていると思います。その数は2017年は約5 万通になるそうです。その費用対効果を数値化するのは難しく、経理的な観点から経費削減の名のもと一番先に廃止されてもおかしくない年賀状の送付ですが、それを継続しているところがアキュフェーズたるゆえんでしょうか。

私が初めてアキュフェーズの製品を購入したのはプリアンプのC2400でした。それ以前はアキュフェーズの製品の試聴会で音楽を瑞々しく聴けたことがなく、自分とは相性が合わないと思っていました。しかし、C2400やA60を発売した頃からアキュフェーズの音作りと私の感性があってきたようで、今ではアキュフェーズのデジタルプリ、デジタルチャンネルデバイダー、パワーアンプを所有していますので、我が家のシステムはアキュフェーズの製品が重要な要素を握っています。

偶然ですが、、我が家のもう一つの重要なコンポーネントはAccutonのスピーカーユニット達です。Accuton(正確な音)とAccuphase(正確な位相)で「名は体を表す」ようで、最強の組み合わせと思いながら「Accuroomもどき?」の第2リビニングルームで相棒の猫君と音楽三昧に浸る今日この頃です。

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