Myu Audio日記

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直線位相フィルタのプリエコー

デジタルチャンネルデバイダDEQXの測定機能を用いてスロープ48dB96dB直線位相フィルタのプリエコーの影響を紹介します。遮断特性だけの観点からは96dBの方が望ましいのは明確ですが、直線位相フィルタの場合はプリエコーにも配慮する必要があります。
 
下のプロットはスロープ48dB(赤)と96dB(青)のプリエコーの出方を表わしています。96dBの時のプリエコーは48dBに比べて2-3倍大きいのが分かります。従って、私はスロープの設定は対象となるスピーカーユニットの特性を考慮して必要最小限のスロープを設定するのが望ましいと思っています。
 
バターワースフィルタはプリエコーは発生しないのですが、入力信号が消えてからもフィルタの出力は少しの間出続けます(直線位相フィルタに比べてですが)。フィルタはそれぞれ一長一短ですね。この辺が、デジタルチャンネルデバイダ使用者の腕の見せ所だと思うのですが如何でしょうか。
 
スロープ48dB(赤)と96dB(青)の場合のプリエコーの影響の違い
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