今回はシンクロナスモーターの振動レベルを簡易的なレベルの測定ですが評価しましたのでその結果を紹介します。
鉛を溶かして自作したモータベース (2.5kgと6.5kgの2種類)に取り付けたシンクロナスモーターの振動の影響を3つの条件で測定しました。モーターはVPI SDS (Synchronous Drive System) からの出力84V・60Hzで駆動しています。
1.モータベース(2.5kg)をノッティンガムのプレーヤーボードに直置き
2.モータベース(2.5kg)とノッティンガムのプレーヤーボードの間に8㎜厚のジェルを挟む
3.モータベース(6.5kg)とタオックのボードの間に8㎜のジェルを挟む
測定は前回のプーリーの評価と基本的には同じですが、下記の2点が異なります。
1.ドライブベルトは外してモーターのみ回転させる
2.カートリッジは回転していないレコードの中央部に置く
Analogue Productions The Ultimate Analogue Test LPのトラック1のkHz 7cm/secの基準信号のレベルが約-10dBになるようにUSBインターフェースのゲインを設定した時の残量ノイズ(家内振動音も含む)です。今回の結果は絶対値ではなく、あくまで簡易的な測定方法で相対的な違いを見るのが目的です。
テスト結果1
モータベース(2.5kg)をノッティンガムのプレーヤーボードに直置きした時に回転していないレコード上でカートリッジがピックアップした信号のスペクトラムです。信号は見やすくするために約20の信号を平均化しています。
モーターは60Hzで駆動していますので、60Hz付近で15dB、120Hz付近で30dB、絶対値は低いですが360Hz付近で25dB程増加しているのが分かります。
テスト結果2
上記の条件にモータベース(2.5kg)プレーヤーボードの間に8mmのジェルを挟さんだ結果です。ジェルの効果で、60Hz付近で15dB程増加した以外は残量ノイズほほぼ一緒の値です。
テスト結果3
モータベースを2.5kgから6.5kgのものに替えて、タオックのラックのボードの上(ノッティンガムのプレーヤーボードの横)に8㎜のジェルを挟んで置いた時の結果です。テスト2の結果に比べて、60Hz付近で5dB低下、120Hz付近では10dB程低くなり残量ノイズと同レベルです。
上記の結果から、シンクロナスモーターは6.5kgの鉛ベースにネジ止めしてジェルを挟みタオックのラックのボードに置くことにします。モーターの振動による電気的なノイズを減らすことによって立体的で広いサウンドステージ感が得られると予想しています。ファイル再生で高品位な外部クロックを使った時の効果に近いかもしれません。
何気なく購入したモーター・トーンアーム無しのノティンガムのプレーヤーでしたが、いろいろ学ばせて頂いています😊
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近所の公園でライトアップされた幻想的な桜を観てきました。