Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

読者ともに選ぶ『オーディオの殿堂』後編

前回の記事の続きです。『オーディオの殿堂』に値する機器を選ぶにあたっての基準は、評論家はもちろん読者にとってもいろいろのようです。下記は基準の例です。

  • 名器として評価が確立している
  • 魅力的なサウンド
  • 技術的先進性または独創性がある
  • 時流に左右されないデザイン性を備えている
  • 夢または憧れの存在
  • 長年愛用して愛着がある

 

下記は私にとっての『オーディオの殿堂』入りに値する機器です。

  • B&W Nautilus スピーカーシステム 1995年受賞 SS117号
  • JBL 4343 スピーカーシステム 1978年受賞 SS49号
  • ポジー Diva スピーカーシステム 1987年受賞 SS85号
  • ゴールドムンド Epilogue Full System  スピーカーシステム 1998年受賞 SS129号
  • ビクター SX1000 Laboratory  スピーカーシステム 1990年受賞 SS97号
  • GAS Ampzilla  パワーアンプ 1976年発売
  • ヤマハ B1  パワーアンプ 1978年受賞 SS49号
  • エソテリック P0  CDトランスポート 1997年受賞 SS125号,
  • ワディア 2000 Digi Master  D/Aコンバーター 1989年受賞 SS93号
  • イケダ Ikeda9  フォノカートリッジ 1985年受賞 SS77号
 

B&W Nautilus JBL 4343 の選定理由は前回述べましたので、今回はそれ以外の機器の私的な選定理由を簡単に紹介します。

 

ポジーDiva は『オーディオの殿堂』にも選ばれています。評論家では傅信幸氏と柳沢功力氏が投票されています。傅信幸氏は分かるのですが、”音が前に出てこない”スピーカーには評価の厳しい柳沢功力氏が投票されているのは意外でした。私も「技術的先進性または独創性がある」スピーカーと評価しています。Divaは高価で買えませんでしたので、Caliper Signatureを中古で購入してクレル KSA-50で鳴らしていました。これらは結婚直前に駆け込みで買いました(冗談です)。友人から借りた金田式A級50Wパワーアンプでは中音量で保護回路が働いて、Caliper Signatureの能率の低さを実感したのを30年経った今でも記憶に残っています。画像はオーディオの足跡からのものです。デザインもシンプルで素敵ですよね。



ゴールドムンド Epilogue Full System私的な『オーディオの殿堂』に選びながら、どこで聴いたのか、そしてどんな音だったのか思い出せないのです。もしかしたら、インターナショナルオーディオショウかダイナミックオーディオのマラソン試聴会だったかもしれません。私にとって、B&W Nautilusは東の横綱、EPILOGUEは西の横綱でしょうか。それらのシステムを導入する甲斐性も部屋もありませんので、遠くから眺める憧れの存在です。モジュール化された金属エンクロージャーのデザインがシンプルながらも機能美溢れ、ハイエンドオーディオのロマンを感じさせてくれます。画像はEPILOGUE Art is limitlessと謳っているゴールドムンドのホームページからのものです。

 

 

 

ビクターSX1000 Laboratory の実物を見たことも聴いたこともないのですが。技術的先進性に注目して投票しました。評論家の山本浩司氏が投票されているのには意外でした。このスピーカーは1990年代にすでにピュアファインセラミックスに、ピュアダイアモンドをコーティングした振動板を採用していたのです。Accutonのユニットを愛用するようになってからビクターの先進性と技術力の高さに驚いています。ダイアトーンやヤマハからも新素材を採用した素晴らしいスピーカーが発売されましたが、Accuton繫がりでビクターのセラミック振動板を採用したこのスピーカーに一票です。

 

 

 

番外編

『オーディオの殿堂』入りは叶わなかったですが、1980年代に日本もメーカーが開発・発売した平面タイプのスピーカーがあります。その中でも イオニア SF-1 は平面振動板を同軸型で実現しています。音を聴いたことはありませんが、技術者魂を感じる製品の一つです。

 

 

 

人それぞれ生きた時代、そして嗜好も違いますので『オーディオの殿堂』の選択基準は異なりますが、ステレオサウンドの最新号での特別企画「読者ともに選ぶ『オーディオの殿堂』未来に語り継ぎたいオーディオコンポーネント105選」は自分のオーディオを振り返る良い機会になりました。