Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

バッフルステップ補正ー音響測定の結果(ミッド編)

2月27日にミッドバスのバッフルステップ補正した時の音響特性を紹介しましたが、今回はミッドのユニットがテーマです。

 

USBオーディオインターフェースとパワーアンプ間にバッフルステップの補正回路を挿入して、その効果の程を確かめます。補正回路は抵抗2本、コンデンサ1個、インダクタ1個で構成されます。インダクタは新規で購入、残りは手持ちのもので実験します。

 

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ミッドでの経験がありますので、”チョチョイのチョイ”で出来るはずだったのですが、今回は思わぬところで手間取りました。VituixCADのシミュレーションを基に補正回路を組み、Artaで音響測定をしたのですが、両者の結果が微妙に合わなくて、”なんで?”と数日頭を悩ませていました。

 

原因はシミュレーションでインダクタの抵抗値を無視していたことでした。信号用のインダクタの抵抗値は結構高いことに、今更ながら気付きました。問題の原因は分かってしまえば、当たり前のことなのですでが、初心者にとってはシミュレーションの仕方が悪いのか、音響測定が間違っているのか、または使っている部品・機材に問題があるのか問題の切り分けから始めなければなりませんでした。問題に遭遇すると、いろいろ考えますので学ぶものが多いですよね😀

 

 

下記が Arta を使って、ミッドのユニットから1mの地点で測定した結果です。青線はバスのバッフルステップ補正なし、赤線はバスのバッフルステップ補正ありです。補正回路のノッチフィルタの共振周波数は1.6kHz、Qは1.3に調整した結果、下記のようなほぼフラットな特性が得られました。通過帯域での減衰は、補正回路とパワーアンプ NuForce Icon2 の入力インピーダンスによるものです。

 

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周波数のスケールを100-10kHzに変えて表示すると、バッフルステップ補正の効果がより分かります。特性は完璧、音はどうなのか楽しみです😀

 

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近々、今回製作した実験回路をメインシステムのチャンネルデバイダーとパワーアンプ間に接続(片チャンネルのみ)して音響測定する予定ですが、シミュレーションによると軸上1mの地点で、下記の図の青線のような特性が得られるようです。捕らぬ狸の皮算用かも😅

 

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音響測定ソフトウェアの Arta とシミュレーションソフトウェア VituixCAD ではファイルのやり取りができたうえに、チャンネルデバイダーやパラメトリックイコライザーの機能がシミュレートできる信号処理の機能もサポートされていますので、スピーカーと言えばスピーカーユニットと思う人にとっては1+1=2以上に役にたちます😀

 

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