先日の記事「ミッドローのフラット化(シミュレーション)」の補足をさせてください。
私がチャンネルデバイダーとパワーアンプ間に補正の回路を入れる理由は、スピーカーユニットの周波数特性をなるべく理想に近づけて、その上でデジタルチャンネルデバイダーで適切な帯域分割を行いたいからです。スピーカーユニットと補正回路は一つのモジュールとして取り扱うのが私の考え方です。
下記はAccuton C220-6-222を太鼓型エンクロージャーに入れた時の周波数特性(シミュレーション)です。下記の特性ではどの帯域でクロスするのが良いのが判断に迷ってしまいます。なんでそんな特性のユニットをヘンテコなエンクロージャーに入れて使うのだとクレームの声が聴こえそうです😅
それでは、もしAccuton C220-6-222の周波数特性が下記のようだったらどうでしょうか。下記の特性でしたら、400-600Hzの範囲だったら何処でクロスしても周波数特性上は問題ないように思えます。4kHz付近の高域共振は別にして、600Hz以上の減衰はユニットのアコースティックスロープと理解しても良さそうです。
上記の特性はデジタルチャンネルデバイダーとパワーアンプ間にRCフィルターを追加して補正したものです。この段階ではチャンネルデバイダーはスルーしていると考えてください。
上記の特性に4kHz付近の高域共振を減衰させる回路を追加した上で、チャンネルデバイダーで560Hz の24dB/Octのローパスフィルターを使ってクロスさせれば、下記のような申し分のない特性が得られます。如何にも音の良さそうな特性と思うのは私だけかもしれませんが、自己満足も大事ですよね。
先日とまったく同じ結果にたどり着きますが、スピーカーユニットと補正回路は一つのモジュールとして取り扱うのが私の考え方だと理解して頂きたかったので補足しました。
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バラの手入れをしていると、小鳥たちが ”何をしているの” 言うのが聴こえるくらいの距離まで近寄ってくれます。小さな命がいっそう愛おしく感じられます。