Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

自作ターンテーブルシート

私のアナログ再生の立ち位置は、縁があって所有しているレコードをなるべく費用をかけないで良い音で聴きたいだけです。新たにレコードを購入することも無いでしょう。そして、レコードで持っている音源をCD・ハイレゾ・ストリーミングなど新しいフォーマットで聴きたいともあまり思いません。

 

レコードそのものは数世代前のパッケージメディアですが、デジタルの時代になって、アンプやスピーカーなどの音楽再生能力が向上して、数十年前は想像もできなかったレベルの三次元的な空間表現できるようになりまので、当時音像表現を中心に聴いていたレコードからあらたな感動がえられようになりましたので、”アナログ・ルネッサンス”です。

 

アナログ再生には下記の様に多数のコンポーネント(カッコ内は使用機器)が必要になります。我が家のアナログ再生はまだまだ伸びしろがあると感じています。それで、今回は我が家のアナログ再生がデジタル再生に比べて”魅力的”に聴こえない原因(ボトルネック)を探す試みの第一弾です。

  • ターンテーブル(VPI ARIES 3 Black Knigh)
  • トーンアーム(VPI Classic 3, unipivot type)
  • カートリッジ  (Ortfon MC-A90)
  • イコライザアンプ(Sutherland Hubble)
  • ACモータ用専用電源  (VPI Synchronous Drive System)
  • ターンテーブルシート
  • フォノケーブル(自作)
  • レコードスタビライザー (VPI Signature Weight, Stainless Steel 760g)
  • 外周スタビライザー  (VPI Periphery Ring Clamp, Stainless Steel 2kg)
  • インシュレータ  (TAOC & SUNSHINE)
  • ボード(大理石 30mm厚+アスファルトシート 4mm厚)
  • 等々

 

前回の記事でAcoustic Revive から最近発売されたターンテーブルシート RTS-30 を紹介しましたが、その自宅試聴の依頼をする前に我が家の環境でもその良さが分るのか心配になりましたので、手持ちの材料でターンテーブルシートを作って試聴してみました。

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 今回、ターンテーブルシートを自作するために円切りカッターと皮抜きポンチを購入しました。合計で約2,500円、既成の皮製ターンテーブルシートが3000円弱で買えるのが後でわかりちょっとだけショックでしたが、DIYを楽しみましたので良しします。

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下記は円形カットした皮製のターンテーブルシートです。残念ながら綺麗にカットできませんでしたが、使用には支障が無いので話を進めます😢 使用した皮は数年前に地元のクラフト展で購入したもので、何皮だったかは忘れましたが、少し固めの感じですので豚皮の可能性が高いです。

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 DIYした皮製のターンテーブルシート有りと無し(40mm厚のアクリルプラッターのみ)で比較試聴しました。もちろん試聴時には、レコードスタビライザーだけではなく下記の写真のように外周スタビライザーも使用しました。 いずれもVPI製で材料はステンレスです。

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いろいろなレコードで聴き比べしましたが、下記のマイケルジャクソンのレコードが一番分かりやすかったです。さすが完璧主義者のマイケルジャクソンと彼のスタッフ、楽曲良し・録音良しの音源です。

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ターンテーブルシート無し(40mm厚のアクリルプラッターのみ)で耳慣らした後、DIYした皮製のターンテーブルシートを載せて試聴しました。

 

ターンテーブルシートの効果を甘く見ていました。我が家のアナログの環境、そして駄耳の私でも違いがわかります。ブラインドテストをしても当てられるレベルの違いがでました。

 

皮製のターンテーブルシートを載せてた場合、まるで良質なハイレゾ音源を聴いているようです。我が家のアナログ再生では初めて、広く奥行感のあるサウンドステージを表現できました。ボーカルの質感も硬くも柔らかくもなく私にはとても自然に聴こえます。音の余韻の表現力も今まで以上で、より音楽にタメ(グルーヴ感?)が感じられます。まるでスピーカーと部屋の音響インピーダンスがマッチしたような感覚で、正に私が求めている音像と音場が両立した表現です。スタジオ録音の空間表現は人工的に作られたものですが、交響曲などコンサートホールで録音さえたような三次元的な空間再現がスタジオで録音された音源から感じられると嬉しくなります。

 

ターンテーブルシート無しの場合、音像がメインの音作りに聴こえます。皮製のターンテーブルシートの場合とあまり音色は変わらないのですが、スピーカーの中央付近の音の密度が高く感じられます。ロックなどガツーンとくるような密度感のある音像を求める方などはこちらを好まれるかもしれません。

 

昔使っていたケンウッドのプレーヤー(型番不明)に付属していたゴム製のターンテーブルシートも試してみました。アームの高さ調整はしないで試聴しましたので参考にならないかもしれませんが、結果は皮シートに近い印象を持ちました。ハイテクな素材が手に入る現在、巷ではゴム製のターンテーブルシートの評判はあまり良くないようですが、アクリルプラッターとの組み合わせでは悪くないです。

 

最後に、アナログ再生のボトルネック探しの第一弾で思いも寄らない好結果に驚いています。しかし、今回のターンテーブルシートの私の主観的な試聴結果は、40mm厚のアクリルプラッターと一点支持(ユニピボット)方式のトーンアームの組み合わせという条件が付くことをご理解ください。