Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

ハイエンド・ケーブルの世界

先日、ブログ仲間の平蔵さんがACOUSTIC REVIVEのトップモデル「PC-Triple C Absoluteシリーズ」のケーブル持参で我が家に遊びに来られました。

PC-Triple C Absoluteシリーズのケーブルは5Nグレードの銀と銅を鍛造製法により強固に一体化したハイブリッド導体PC-TripleC/EXを採用して、価格・内容とも飛び抜けたケーブルとしてオーディオ誌でも話題になっています。

Stereo 2018年一月号より
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今回試聴させて頂いたケーブルは下記の5種類です。このシリーズのケーブルは高価過ぎて私の購入の対象にはなり得ませんが、最新のハイエンドのケーブルを自宅試聴できる機会はそうそうあるものでは無いですので、お言葉に甘えて試聴させて頂きました。下記のケーブルの総額を妻に教えたら、どのような反応があるか怖い物見たさで試したくもなりますが、やっぱり止めときましょう。墓穴を掘る可能性がありますので、君子危うきに近寄らずですね。
  • RCA-2.0 Absolute-FM 1ペア
  • RCA-1.5 Absolute-FM 1ペア
  • XLR-1.5 Absolute-FM 1ペア
  • Power Reference-TripleC (3芯) 1本
  • Power Reference-TripleC (2芯) 1本
 
ACOUSTIC REVIVE PC-Triple C Absoluteシリーズ
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マルチアンプ方式のシステムでのケーブルの試聴は、ケーブルの数が限られている場合、変更できる要素に対してケーブルの数が限定されますので迷いますが、今回は駄耳の私でも違いが聴き取りやすいと思われる Mid-High High に使っているパワーアンプ Accuphase A35 の電源とアナログ入力のケーブルを交換して試聴しました。ただし、RCAケーブルは2ペアありましたが、XLRケーブルは1ペアのみでしたのでMid-Highのみ交換しての試聴でした。


試聴システムの構成図
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音源はマスタリング時の加工が少ないと思われるCDの音源をメインに使い、平蔵さんと一緒に試聴しました。ケーブルの交換は(1)電源ケーブル、(2)電源ケーブル+XLRケーブル、(3)電源ケーブルRCAケーブルの順に行いましたが、それぞれの音の変化は感じても、それをうまく表現する能力は私にはありませんので、PC-Triple C Absoluteシリーズに共通する私の印象を述べます。

結論から申し上げますと、私自身の大人?の事情が無ければ、今でもすぐ導入したいくらい魅力的なケーブルです。PC-Triple C Absoluteシリーズの音数の多さが、録音の優れた音源の良さをより引き出します。聴感上とてもノイズフロアが低く、下方リニアリティと分解能等がAccuphaseのケーブルに比べて一桁高いように感じます。価格は二桁高いのが悩ましいところです。

ボーカルが立体感を伴って縦横比が自然な音像として拡がります。ボーカリストの薄化粧が取れ、優しくしかし凛とした素顔から発せられる自然で潤いのある歌声に魅了されます。ボーカルの明瞭感はPC-Triple C Absoluteシリーズに採用されたハイブリッド導体の中心部にある銅から、そしてボーカルの美しく心地良い余韻は外周部にある銀から発せられているのではと想像してしまいます。

録音時の暗騒音に近いレベルの小さな楽器の繊細な音もその余韻も含めて明瞭に聴こえますので、音楽・音源の良さがより堪能できます。

試聴の後半、XLR-1.5 Absolute-FMはアナログ用ケーブルですが、システムの上流で試すことを勧められましたので、CDトランスポートのP0とデジタルプリのDC-330間に接続してみました。出てきた自然で魅力的な音に思わず平蔵さんと顔を見合わせていましました。もし、我が家でPC-Triple C Absoluteシリーズの中から1本のみ導入する場合、ここが一番効果がありそうです。しかし、悪魔のささやきに負けて禁断の世界に迷い込むのはいけませんね。

今回のケーブルの試聴で感じたのですが、CDの器(44kHz・16bit)でもこれだけの音楽的な表現ができるものだと分かり新鮮な驚きを覚えました。我が家のシステムの可能性を知ることもできました。そして、もう少し現実的な世界のケーブルでPC-Triple C Absoluteシリーズの音に近づけるのが、私の当面の目標になりました。

最後に、スーパーハイエンドケーブルの世界を体験させてくださった平蔵さんに感謝です。ケーブルの試聴の後は、お酒を飲みながらルームアコースティックやオーディオの話で盛り上がり気が付いたら夜中の2時でした