Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

小説の中のオーディオ

妻が移動図書館で借りてきた村上春樹の小説 『騎士団長殺し』 を読ませて貰いました。この小説は2巻物ですが、ストーリーの展開が異次元的で一気に読まずにはいられません。
 
 
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村上春樹は音楽好きな作家としてもよく知られ、作中のいろいろな場面で音楽が重要な役割を果たしています。騎士団長殺し』のなかで重要な役割を持った音楽は、モーツァルトのオペラ『ドン・ジョバンニ』ですが、それ以外にもたくさんの曲が効果的に使われています。例えば、『トゥーランドット』、『ラ・ボエーム』、『薔薇の騎士』、『弦楽四重奏曲第15番』、MJQの『ピラミッド』、セロニアス・モンクの『モンクス・ミュージック』などです。
 
 
それから、『騎士団長殺し』ではオーディオの記述もかなり具体的に表現されている場面がありましたので紹介します。状況によって、「ステレオ装置」と「オーディオ装置」が使い分けされているのが、オーディオファンの私としては興味があります。登場人物が愛用するオーディオ機器で、その人の小説の中での審美観の設定が分かるような気がします。
 
場面1:雨田具彦(高名な日本画家、現在は92歳で認知症の小田原郊外の山頂にある古びた別荘
 
… 居間には立派なステレオ装置があった、スピーカーはタンノイの巨大なオートグラフ、セパレートアンプはマランツ真空管だ。そして、アナログ・レコードの立派なコレクションがあった。 …

 

 
場面2:免色渉 (54歳 独身 元IT関係の起業家)の豪華な別荘
 
… 高価そうな美しいオーディオ装置が一方の壁に並び、その反対側の壁には、ちょうど机を向き合うようなかたちで、一対の縦に細長いスピーカーが並んでいた。背丈は私のそれとだいたい同じ(173センチだ)、箱は上品なマホガニーでつくられていた。 …

 

 
村上春樹の『騎士団長殺し』は音楽・オーディオ好きには一般の読者とは違った読み方ができそうな小説です。村上春樹は免色渉が使っているスピーカーにはどのモデルをイメージしていたのか興味があるところです。
 
 
追記
Oguさんに紹介されたWilson AudioのAlexandria XLFをネットで検索しましたら、AXISSのサイトで免色渉の部屋とオーディオ装置をまるでイメージしたかのような写真がありました。AXISSのサイトでのスピーカーをの色はMahogany ではなく Amarillo Yellow でしたのでモノクロに変換して使わせて頂きました。

私のイメージする免色渉の部屋とオーディオ装置
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今日から3日間伊豆高原の大室山の麓で 「クラフトの森フェスティバル」 が開催されています。全国からの140人の作家が参加され、陶芸・木工・手芸等の作品が展示販売されています。
 
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