Myu Audio日記

オーディオ関連のブログです。

マルチチャネル・ボリューム試聴記

今日は評判の良い電子ボリューム新日本無線MUSES72320を使用したAEDIO製マルチチャネル・ボリューム MVR-1を自宅試聴する機会がありましたので、私の個人的な感想を紹介します。

下記の写真で、アキュフェーズ DF-55の上に載っているのが今日の主人公AEDIO製マルチチャネル・ボリューム MVR-1です。

MVR-1の主仕様
メインボリューム調整;  +8 dB から-60dB、-∞、2dBステップ
チャンネルレベル調整: -20 dBから+20 dB、0.5dBステップ
チャンネル数:       8 (最大4ウエイ)
その他:          リモコン有り

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我が家での試聴環境は下記の通りで、エソテリックのP0sのデジタル出力(44kHz、アップサンプリング無し)をアキュフェーズのデジタルチャンネルデバイダーDF-55RCA入力につないでDA変換を行っています。DF-55からのアナログ信号はMVR-1に入力して電子ボリュームICで音量調整を行います。パワーアンプは低域用にアキュフェーズのA30をBTL接続で使用、中音用と高音用は10年ほど前に自作した金田式アンプ(改)です。この金田式アンプ(改)の特徴は、モノラルでチョークインプットで残留ノイズはホーンに耳を入れて聴いてもほとんど聴こえないレベルになっています。スピーカーは低音用にソニーのSUP-L11、中音は同じくソニーのSUP-T11、高音はエール音響の4550DEです。Accutonのミッドバスはただ今お出かけ中ですので、残念ながら今回の試聴には不参加です。
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DF-55とMVR-1の音量設定条件
DF-55:  低音 -23dB、中音 -17dB、 高音 -17dB (デジタルボリューム)
MVR-1:  マスターボリューム -23dB
チャンネルボリューム、中音 +6dB、 高音 +6dB


補足:
我が家ではホーンドライバにはー10dBのマッチングトランスとアンプ入力で約20dB減衰させて、デジタルボリューム特有の量子化誤差の影響を最小限にとどめています。


今回の試聴に主に使ったCDはステレオ・サウンド誌が発売した石川さゆり 「天城越え」「朝花」です。試聴のポイントは音の鮮度感と3次元的な表現能力です。

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試聴結果
マルチチャネル・ボリューム MVR-1にとってはチョット厳しい対決となりました。対する相手は24ビットDACで3ビットシフトしたのみのほとんど直結した状態に対して、MVR-1の場合、半導体で造られた抵抗とアナログスイッチを2回通って(プラス オペアンプ)信号が出力されます。
音質の面では、もう好みの世界と思いますが、私の印象は下記の通りです(MVR-1有りとDF55ダイレクトとの比較)。
1.アキュフェーズDF55で23dB絞った状態と比べると、確かに最小分解能が上がり、音の質感が増します。これは狙い通り、目的達成ですね。音色は自然そのもので、「何も足さず、何も引かず」の印象です。リモコンの操作感もまずまずです。
.音像が少し大きくなる。これは、使用されているOP-AMPを好みの物に変えれば解決しそうですので、私的には問題なし。最近のハイエンドのシステムでは現状のOP-AMPは相性が良さそうな気がします。3.音場が少し平面的になる。これはデュアルモノラル構成にすれば解決すると予想します、コストアップが課題ですね。我が家ではアンプはすべてモノラル仕様ですので、変化が分かりやすいです。
私の結論MVR-1は私が求めている機能はすべて高いレベルで網羅しています。リモコンを使っての操作は魅力的です。しかし、私にとってはMVR-1を追加すると少しですが音の鮮度感を犠牲にしてまで手に入れようとは思えませんでした。高いレベルの音の鮮度感を求めて4ウェイのホーンシステムで頑張っているのですがら、これを譲るわけにはいきません。
私が求めている音を出そうするとデュアルモノラル構成が必然となり、価格は40万円(予想)を超えそうです。従って、
我が家では6dBステップ・5段の音量調整で行くことにしました。

予告篇
次回の話題は念願の太鼓型エンクロージャーを予定しています。